「ディスる」とは?
SNS上で頻繁にマウントを取る姿はまさに「自己愛過剰社会」の象徴のように見える。
トランプのような自己愛丸出しの人物に日本でお目にかかることは、めったにない。だが、自己愛に由来する承認欲求がかなり強く、それが満たされないことにいら立ってマウントを取る人物を見かける機会は少なくない。
だから、しばしばSNS上でマウント合戦が繰り広げられるのだろう。
しかも、必ずといっていいほど「ディスる」ことを伴う。「ディスる」とは、相手を侮辱したり批判したりすることを意味する。
英語の「disrespect」に由来する俗語であり、相手の価値の否定にほかならない。相手の価値を否定し、けなして、自分のほうが「上」と誇示することが日々行われているわけだが、これはSNS上にとどまらない。
ネット空間だけでなくリアルな空間でも、同様のマウントが繰り返されているのである。
※本稿は『マウントを取らずにはいられない人』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
『マウントを取らずにはいられない人』(著:片田珠美/PHP研究所)
「部下が何を言っても否定する上司」「学歴を自慢し仕事をえり好みする人」「理路整然と自分の意見をまくし立てる人」
マウントを取る人の心理を丁寧に解説した上で、現状を変えるためのヒント、さらに、「自分がマウントを取る人にならないための考え方」を示す。「マウント」をめぐる煩わしさが解放される一冊。