独り者が安らかに死んでいくためには……
動けば道は自ずと拓かれる。
動かなければ何も起こらない。
独り者が死んでいくには、行政や公的サービスをうまく利用する必要がある。
そして、残念ながら、行政や公的サービスの情報は自分が主体的に収集していかないと得られないのが実情だ。頭がしっかりしている今のうちに、行政や公的機関にアクセスする方法を学んでおいた方がよい。市民として意見を伝えるのも、そうした訓練の一環である。スルーされるのが関の山かもしれないが、それでもやってみないとわからないのだ。
雛鳥は、親から餌をもらうために全身で存在をアピールする。私たちのような独り者も、全力で世間に存在をアピールしていかないと、行政から無視され続けることになる。
幸い、横須賀市は信念を持って制度を立ち上げてくれた公務員と、それを承認する議会に恵まれた。よその自治体にだって、そういう人がいないとは限らない。特に、横須賀市と規模や事情が近い自治体ならば、望みはあるのではないかと個人的に思う。
安らかに死んでいくためには、個人的な準備はもちろん、社会の理解を得ていくことも必要だ。