できること、やらなきゃいけないことはいっぱいある
これからは身寄りのない人間が一人で死んでいくケースがどんどん増えるんですよ。
ご家族がいるあなただって、どうなるかわかったものですか。
けれど、一人で死ねる制度が整っていれば、ひとまずは安心でございましょ?
そんな風に声を張り上げることも、時には必要だ。
ちょっと大きなことを言ってしまうと、最後の人口ボリュームゾーンとなった団塊ジュニア世代である私たちは、それをやるのも後の世代への責務だと思うのだ。
自分のよりよい死に際のために。
社会のみんなが安心して死んでいけるために。
できること、やらなきゃいけないことはいっぱいあるのだ。
(『死に方がわからない」(双葉文庫刊)151-156ページより)
※本稿は、『死に方がわからない』(双葉社)の一部を再編集したものです。
『死に方がわからない』(著:門賀美央子/双葉社)
「ひとりっ子親なし配偶者なし子なし」のひとり暮らしが増えている昨今、若くても、親兄弟がいても、いつなんどき部屋で倒れたり不幸にも亡くなってしまうという、孤独死ならぬ孤立死をしてしまうかわかりません。
本書は、ボッチのみなさんがいかに部屋で腐らず、綺麗に人生を閉じるかを、実例を挙げながらユーモア溢れる文章で指南する実用エッセイ。