春から秋まで花が咲く
カタバミは、日本が原産地とされます。名前は、夜に葉っぱが閉じて、半分になったように見える姿から、名前がつけられたともいわれます。あるいは、夜に閉じた葉っぱの姿が、半分食べられたように見えることに由来するとされます。そのため、漢字名は「片喰」という字が当てられます。
この植物は、春に葉の付け根から伸び出した花茎に、小さい黄色の花が数個集まって咲きます。花が咲く期間は長く、秋まで毎日いくつかの花が咲きます。花が枯れたあとには、小さな円柱状の先のとがった、長さ10〜25ミリメートルの莢(さや)のような果実ができ、その中に多くのタネができます。
莢は、熟すとひとりでにはじけますが、熟した莢は、「接触する」という刺激に敏感で、手で触れただけで瞬時にはじけ、タネが勢いよく飛び出します。タネが飛び散るのは、発芽するときに“密”になるのを避けるためです。また、植物が動きまわらずに、新しい生育地を獲得し、生育する範囲を広げるために、身につけた術です。
カタバミの花は、昼間、光が強く当たっているときは開いており、光が弱くなると閉じます。曇りの日や雨の日は一日中、花は閉じています。ハチやチョウが活動しないような条件では、開いている必要がないということでしょう。