年齢を重ねるにつれて、心身の変化を実感している人は多いのではないでしょうか。インテリアアーキテクトの加藤ゑみ子さんは、「変化した肉体とその内面に、今までにはない成熟した美しさが宿っています」と語ります。今回は、加藤さんの著書『変化を愉しむ 60歳からの気品のルール』から一部を抜粋し、心身の変化をゆっくり愉しみながら、自分を美しく表現するヒントをご紹介します。
内面の豊かさを育む
これまで私たちが生きてきた時代では、高級マンションや高級車、ブランド衣装、高価な宝飾品や時計などが強く意識されるステータスシンボルでした。
物質的豊かさが生活の充実を表現する時代だったからです。
確かにそれはわかりやすい価値観でしたが、誰もが手に入れられる本当の豊かさではなかったようです。
真の豊かさは外側ではなく、心の内側にあるのです。
この内面の豊かさは、誰もが育むことができる普遍的な宝物です。
「愛と気品はすべてに勝る」といえるでしょう。
内面を磨き、輝かせることが私たちの目標なのです。
自分の中に大切に残すものは、めったに出会えない類まれな「愛」です。
この「愛」は手放さず守り通しましょう。
そして長い人生をかけて身につけた「気品」を日々の生活の中で静かに表現していきましょう。
誰に対しても同じ温かさで接し、心の準備は常に整えておきます。
そうすれば、穏やかな落ち着きと安らぎに包まれるでしょう。
この内面の豊かさこそが真のステータスシンボルであり、経済状況にかかわらず誰もが育てることができるのです。