110歳以上の人に共通する点は
室井 老化を遅らせる方法をいろいろ伺いましたが、負債を完済したら、いくつまで生きられるのでしょうか。
伊藤 人間の限界寿命は、115歳だと言われています。今、日本には110歳以上の方々が150人近くおられますが、彼らは老化負債を完済したと言えるでしょう。こうした方々は、85歳近くまで大病を患ったことがなく、よく食べる、風邪を引きにくいという点も共通しています。
室井 へぇ、理想的ですね。
伊藤 亡くなる時も、スーッと枯れるように寿命が尽きる。臓器が腐っていくのではなく、枯れていくんです。
室井 食が細くなり、よく眠れなくなると、「もう年だから」とあきらめてしまう方も多いですよね。でも、そのままだと負債は溜まっていく一方。完済すれば元気に長生きできる可能性があると知って、励みになりました。
伊藤 生きている間は、いくつになっても老化負債を返済することができますし、返済能力を高めることもできます。ただ、何もしなければ年齢とともに返済能力は衰えていくので、少しでも早く生活を見直すことが大切なのです。
室井 体のリズムが乱れてきたら、早めに気づいて少し無理をしてでも負債を返す。逃げてはいけないわけですね。私ももっと自分に厳しくしないと。(笑)
伊藤 ただ、楽しくなければ続きません。「今日もできた!」という気持ちを大切にしていただきたいですね。
室井 私、脳の刺激になるかと思って、新しく楽器を習いはじめようかと考えていたんです。先生とお話しして、背中を押されました。
伊藤 それもいいアイデアですね。この分だと、室井さんは100歳まで生きそうですよ。(笑)