約150年間続いた、戦乱の絶えない不安定な戦国時代

もう一つは、当時の日本において最大規模の合戦となった関ヶ原の戦いや大坂の陣を含めなければ、戦国時代の全体像をつかむことはできないと考えるからです。

関ヶ原の戦いのころには日本の全国各地で戦闘が行われており、大坂の陣には全国の大多数の武将が参加しています。

夏の陣で豊臣家が滅んだのは慶長20(1615)年5月であり、元和と改元されるのは、その2か月後のことでした。

もっとも、寛永14(1637)年には島原の乱が起こっていますが、大規模な合戦ではあったものの、幕府軍と戦ったのはキリシタンを中心とする一揆勢でした。

軍事の専門家である武将同士による勢力争いという意味では、やはり大坂の陣を戦国時代の終焉と位置づけるべきでしょう。

したがって、ここでは室町時代から安土桃山時代、江戸時代初頭にいたる約150年間を戦国時代ととらえます。

 

戦国武家の死生観 なぜ切腹するのか』(著:フレデリック・クレインス/幻冬舎)