心の境界線を守る

ヒント5:情報と他者から「私」の境界線を守る

AIが進み、情報が無限に供給される時代だからこそ、「人間力」、つまり自分自身の心と向き合い、コントロールする力が問われます。私たちは膨大な情報や他人の意見に常に晒されており、知らず知らずのうちに、自分の「輪郭」がぼやけてしまうことがあります。

そんな時こそ、「自分」という輪郭をはっきりとさせ、安心できる「パーソナルスペース」を確保することが非常に大切です。これは、無闇に情報や他人の意見を心の中に取り込みすぎない、ということです。

•「私はいやです」と、嫌なことにははっきりとNOと言うこと。
•「これは好き」と、自分の好きなもの、心地よいものを主張すること。

これらの行動は、心の境界線を守るために不可欠です。誰にも侵されない、あなただけの聖域を確保し、そこで心ゆくまで休息し、心を整えましょう。

イメージ(写真提供:Photo AC)

他人との比較から生まれる苦しみは、多くの人が抱える心の負荷です。今回お伝えしたヒントを参考に、情報との健全な距離を保ち、自分自身の心と丁寧に向き合うことで、「昨日の自分」を褒めてあげられるような、あなたらしい回復のプロセスを歩んでいってください。

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