新しいゲームをほしがったら思い出してほしいこと

不登校の子が新しいゲームをほしがったときに、親に思い出してほしいことがあります。子どもから「ゲームを買って」と言われたら、「似たようなゲーム持ってるでしょ」「何個もあってもしょうがない」そんなふうに返したくなって当然です。

そんなとき、自分に置き換えてほしいのです。たとえば、お母さんが雑貨集めを趣味にしているとします。家の中に小物を置いたり、生活に少し彩りを加えたりすることで心地よさを感じ、生活がより豊かになりますね。もちろん、高価なものでなくても、自分が好きな雑貨なら気持ちがうるおいます。

ところが、その雑貨に対して、「また買ったの?」「何に使うの?」「同じようなものを持っているでしょ?」など、夫や子どもが心ない言葉をかけてきたらどうでしょう。お母さんは思わず、「いやいや、全然違うから! この前買ったのはフランスの雑貨で、今日は北欧系なんだよ!」などと反論したくなるかもしれません。

こういうときに一番うれしいのは、「それ、いいね」と言ってもらえること。それが難しいなら、せめて何も言わずに黙っていてほしい。きっと、そんなふうに感じるのではないでしょうか。

これをゲームに置き換えると、子どもの気持ちがよくわかります。たとえば、「ゲームを買いたい」と言ったときに、「また?」「同じゲーム、持ってるじゃん」と返されると、子どもは心の中で「『スプラトゥーン』の2と3は違うんだよ!」と思うかもしれません。

ですので、返事は「また買うの?」よりも、せめて「次の誕生日ね」といった形にとどめておくのがいいのかなと思います。