ゲームと勉強はトレードできない
ゲームや昼夜逆転などがあると、勉強のことが心配になる親も多いと思います。でも、9年間の義務教育で学んだことは、およそ1年もあれば元に戻せるという説もあるので、まずは安心してください。
親としては、ゲームを取り上げれば勉強するのではないかと考え、時間を制限したくなることがあるかもしれません。でも、ゲームと勉強は別ものです。ゲームを取り上げたからといって、勉強に向かうわけではないんですよね。
この問題について不登校の子どもを持つ親のみなさんとよく話すのは、「ダイエットを思い出すとわかりやすい」ということ。これは私の例ですが、痩せないことを悩んでいると、妻が「ビールをやめて走ればいいんじゃない?」と言います。けれども、私にはビールをやめる気もなければ、走る気もないので、痩せられません。元を正せば、そもそも痩せる気がなく、ラクして痩せられればいいなと思っていただけでした。
ゲームと勉強もこれと似たようなことです。ゲームと勉強は簡単に入れ替わるものではありません。しかし、幸いなことにゲームにはビールと違って、学びがあります。ゲームを通じて学びを得られたり、思考力を養ったりすることができ、ゲームをする中で自然に新しい気づきが生まれることもあります。ゲームをしっかりやり込むと、次第に「これが何だか知りたい」「もっと知りたい」と思うことが増えていき、そのタイミングで「勉強したい」という気持ちが芽生えることも少なくありません。
※本稿は、『小学生不登校 親子の幸せを守る方法 400人の声から生まれた「親がしなくていいことリスト」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
『小学生不登校 親子の幸せを守る方法 400人の声から生まれた「親がしなくていいことリスト」』(著:石井しこう/KADOKAWA)
小学生不登校は10年前より5倍以上増えて13万370人。親の約5人に1人は離職。
どうすれば親子の幸せを守れるのか。
400人の経験者の声から編み出した不登校解決のためのライフハックを全部紹介します。