「甘からい」と感じる比率

「甘からい」は、次の比率でつくります。

甘からい味=塩1グラム(しょうゆ5グラム)+砂糖5グラム

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

ただ、実際につくるとすぐわかりますが、この味はめんつゆや天つゆには甘すぎます。

じゃがいもの煮物をつくる場合を例にとってみましょう。必要なしょうゆの量が小さじ2(10グラム)だった場合、その塩分量は5分の1の2グラムです。煮汁をどの程度残すかにもよりますが、最終的に塩分が1%前後になれば、それだけで「じゃがいものおいしい塩煮」となることは、もうおわかりだと思います。

そこに砂糖を加える場合を考えてみてください。砂糖を塩分量と同量の2グラムから2倍の4グラム入れて仕上げると、「甘さ」は隠し味レベルにしか感じないはずです。

「甘からい煮物」と感じるためには、3〜4倍、つまり6〜8グラム以上の砂糖を加える必要があるということです。

これを知っていると、たとえば本やネットでレシピを見たとき、どの程度の甘さになることを目指したレシピなのかがわかります。料理に入れたすべての甘み(砂糖、はちみつなど)の重さと、塩分(塩、しょうゆなど)の重さを比べてみればいいのです。しょうゆ5グラム(小さじ1)なら塩分量は1グラムです(5で割るだけ)。

もっとも「顆粒だし」にも塩分が入っている場合が多く、みりんなどには糖分が入っているので、厳密に計算するのは面倒ですが、目安にはなるでしょう。

ちなみにみりんの糖分は、重さの約半分です。みりん大さじ1=15グラムなら、砂糖は8、9グラム含まれています。