富を蓄え、引退した金持ちの老人

しかし、都会に身寄りのないラスティニャックに金持ちとのコネなんてありません。

また、都会のセレブは優雅に見えて、権謀術数にまみれているため、その権謀術策に田舎から出てきたばかりの青年が入りこむ隙など一分もないのです。

そんな中、ラスティニャックは、宿泊所でたまたま隣の部屋に住んでいた「ゴリオ爺さん」という老人に出会いました。

ゴリオ爺さんは、見た目は地味でしたが、製麺で富を蓄え、引退した金持ちの老人でした。

しかも、目に入れても痛くないかわいい娘が2人います。

2人は結婚していましたが、下の娘は夫に不満があるらしいことまでラスティニャックは耳にしました。