一粒一粒に宿っているもの

米山プリンセスは、おいしく安全な米づくりを目指し、市が定めた品質、食味、栽培方法などの厳しい基準をクリアした1等米のみが名乗れるお米です。
昨年は31の農家さんが栽培に取り組み、認証者は5者でした。
今年は32の生産者がその座を目指します。

今、米の世界は決して安泰ではありません。
猛暑や水不足で収穫量が減ったり、消費は右肩下がりだったり、いろいろな問題を抱えています。
そんな中で早植えは「少しでも早く新米を食卓へ」という挑戦でもありました。

関わらせてもらって3度目の稲刈り。
田植えの時はまだおちびちゃんだった苗が、真っ直ぐに伸びて凛とした姿に。
恒例の鎌での手刈りにも、最新のコンバインにもようやく慣れてきました。

利き手で鎌を持ち、もう一方の手で稲を軽く束ね、手前に一気に引くように刈る。手作業の稲刈りは腰にきます。

毎年こうして田んぼに通うたびに思うのです。
お米は、ただの主食でもなければ、スーパーで「買えばあるもの」ではないということを。
最近は、全国どこに行っても、つい田んぼに目が行ってしまいます。
お水はどうかな?
害虫にやられてないかな?
陽に当たられすぎてやられてないかな?
水不足や異常な猛暑の中、肥料を早めに蒔き、知恵を絞り、一粒一粒に、農家さんたちの工夫や心配や愛情、そして自然の恵みが宿っています。