写真提供:越乃さん 以下すべて
100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第107回は「受け継がれる文化」のお話です。
(写真提供:越乃さん 以下すべて)

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宝塚歌劇111周年記念式典へ

9月1日、宝塚大劇場で、宝塚歌劇111周年記念式典『One and only きらめきの、その先へ──。』が開催されました。
司会は、我が同期生、美稀千種さん。
それを聞いた時「これは行かねば!」と、予定を変更し出席を決めました。

いつも予定が合わず、行くことが出来なかった式典に、退団後初めて参加しました。
緊張しながら向かった久しぶりの宝塚。
なかなか会うことのない人たちと会い、一気に昔に戻る感覚。
「私、ここにいたんだなぁ」と改めて実感する懐かしい時間でした。

劇場があって、音響、照明、演出、台本、衣装、小道具…すべてが揃っていることの贅沢さとありがたさ。
同じ方向を向いて、一緒に舞台を創ってきた仲間たち。
「いいところにいたんだな」退団してから何度も思ったことを、この日また改めて思いました。

式典は、月組、星組、宙組のトップコンビによる口上で幕を開けました。
月組トップスター鳳月杏さん、宙組新トップスター桜木みなとさん、星組新トップスター暁千星さん。
暁千星さんは、私が組長だった頃月組に配属された下級生です。
有望な子が入ってきたな、そんな印象だったのを覚えています。
そんな彼女がトップスターに。
時の流れの速さを感じずにはいられません。
トップ就任おめでとうございます。

これからの宝塚を担うフレッシュなトップさんたち。
そして貫禄すら感じられる鳳月杏さん。
また新たな歴史の幕が上がります。

久しぶりに宝塚へ