季節にあわせて心身を整える

日本の四季は、ただ自然の変化を伝えるだけでなく、私たちの内面にも呼応し、心のリズムを整える働きをしてくれているのだと思います。

春は芽吹き、夏は育ち、秋は実り、冬は次に訪れる春のために蓄える。

自然界は循環していくことを教えてくれます。

季節の移ろいに気づく人は、「今の自分の状態」にもきちんと耳を傾けることのできる人です。

たとえば立春や冬至といった節目の日には、湯に塩を入れて身を浄めたり、旬の食材で心身を整えたりする養生をします。

和漢ハーブや薬膳の考え方もまた、体の調子と季節との対話です。

冬には冷えや寒さに対応した食べ物を、夏には熱や暑さを鎮める食べ物を。

自然に従って「整える」という姿勢は、内面のゆらぎに気づく優しさともいえるのでしょう。

四季の流れは、人生そのもの。

そんななかで自然とつながる小さな習慣を積み重ねることが、自分の体や心のリズムを整えてくれるのです。

 

※本稿は、『「品のいい人」が大切にしている「和」の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

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「品のいい人」が大切にしている「和」の習慣』(著:詠月/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

本書の著者は、Instagramで11万人のフォロワーをもち、全国で和文化を発信する書道家・詠月氏。

日常に「和」の習慣を取り入れることで、心と身体を整え、内面から輝くためのコツを伝える一冊です。