儲けタイプのヤブ医者は急速に駆逐される

さて、このようなヤブ医者的な外科医に出会ってしまう不運も、各ステップで属人的な判断基準に従うのではなく、外科手術がAI画像診断と結びつき、AIが「ここからここまでの範囲を切ってください」と明示した部分だけを切るのであれば、そう簡単には起こらないでしょう。それが人間医師にとって「楽しい」のかは別として、患者さんにとってはそれでよいのですから。

現代の社会病理として、「ヤブ医者」の意味合いが少しばかり多様化しています。

つまり、自分が診ている患者さんに必要のないことはわかっていながら、病院の売上を増やすために余計な薬を処方する経済型「ヤブ医者」の存在です。

しかしAIが診察を主導し、医師が単なる助手にとどまれば、儲けタイプのヤブ医者が無理に保険点数を稼ごうとしてもAI診断との差が悪目立ちし、システム的にはねられてしまうので、急速に駆逐されていくことになります。