より多くの人が気軽に目指せる職業になるかも
臨床プロセスの多くをAIが支える時代には、医師に求められる専門性は相対的に低くなり、より多くの人が気軽に目指せる職業になるかもしれません。
当然、医師という職業のステータスがいまより下がる可能性がありますが、私はそれはむしろ自然なことではないかと思っています。
たとえば、臨床医と基礎研究をするコースで免許の種類を分ける制度があってもよいかもしれません。実際、戦時中の日本には「医専」と呼ばれる4〜5年制の医学専門学校が存在し、卒業生が現場で臨床を担っていました。
AI時代には、そうしたマルチな育成ルートが復活するかもしれません。
※本稿は、『AIに看取られる日 2035年の「医療と介護」』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
『AIに看取られる日 2035年の「医療と介護」』(著:奥真也/朝日新聞出版)
10年後、日本の病院はここまで変わる! 無人診察室、がんワクチン、AIの誤診、人手不足を解決する介護DX……。
未来の医療が描く、これからの生き方、死に方とは? 直面する変化と課題、打開策を最新研究から論じる。