郡上一揆は田沼時代の幕を開けた事件でもあった
郡上一揆の大きな特徴としては、藩主が改易された上に、この事件に関わりを有した老中、若年寄、大目付、勘定奉行ら、幕閣中枢メンバーが罷免されたということが指摘できます。
百姓一揆が原因で大名が改易された例としては、正徳2年(1712年)に安房国の北条藩の事例がありますが、幕閣の重臣が罷免される事態を招いた例は、郡上一揆以外にありません。
もう一つ、この事件に関しての幕府の制定が形成されるときに、急速に政治的な存在感を示したのが田沼意次でした。
彼は吟味に参加して辣腕をふるい、幕府首脳部に才覚を認められます。それで事件の終息後も、引き続き幕政に参加するようになったのです。
また宝暦8年(1758年)9月、事態を悪化させた責任を問われて失脚した本多忠央(西丸若年寄)の領地であった遠江相良を与えられ、彼は大名に列することになりました。
郡上一揆は田沼時代の幕を開けた事件でもあったのです。
大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)〜」
【放送予定】2025年1月~
【作】森下佳子
【主演】横浜流星(蔦屋重三郎 役)
【制作統括】藤並英樹 【プロデューサー】石村将太、松田恭典 【演出】大原 拓、深川貴志
【放送予定】[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分 [BSP4K]日曜 午後0時15分