100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第108回は「脈々と受け継がれてきたもの」のお話です。
(写真提供:越乃さん 以下すべて)
(写真提供:越乃さん 以下すべて)
言わずと知れた大阪・関西万博の公式キャラクター
歴史が脈々と続いている――
宝塚の式典や、伝統文化に触れるたび、技術や想いが途切れることなく受け継がれていくことに感動を覚えていました。
そして、そう思うたびに脳裏によぎるのは赤と青のキャラクター。
「ミャクミャク」です。
言わずと知れた大阪・関西万博の公式キャラクター・ミャクミャクは、1度見たら忘れられないインパクトがあります。
「脈々と」と文字にするだけで脳裏に現れる赤と青。
これは私の好きな星組の『ジーザス・ディアマンテ~夢の王の夢~』を見るたびに、音楽学校時代に一緒に散々真似をして歌い踊っていた美稀千種さんがサブリミナル的によぎるのと同じ現象です。
美稀千種さんはいいとしても、私にとってさして思い入れのないミャクミャク。
大阪・関西万博の公式キャラクターが発表された時の衝撃は、かつて「かわいくない」と酷評されていた奈良の「せんとくん」の遥か上をいきました。
モリゾーやキッコロもびっくりです。