できない人だとは思われたくない
できないのは、自分の努力が足りないせいだろうと考えてしまう方は多いです。E男さん(50代後半)も、そんな真面目なおひとりです。
「かつてはもっとできたのに」と自分をふがいなく思ってしまって、周囲に事細かく事情を説明したり、理解を求めることができなかった。
職場での自分のポジションとか、パブリックイメージがあるということにとらわれて、人に助けを求めて仕事を頼むことができなかったといいます。
とはいえ実のところ、結構、みんな適当に仕事をしていたりするものです。
予算を超過してしまったり、期限に間に合わなかったり、当初予定されていた成果を出せなかったりもしています。
部署の責任者は、バラ色の年度計画を出すし、達成できなくて文句を言うこともあるけれど、それが仕事だからです。
達成できなくて文句を言われてもまあ仕方ないとやり過ごす「いい加減な人」のほうが得をしています。
真面目な人は、周囲に助けを求めることを「甘え」と感じたり、頼ることを「怠け」と感じたりしてしまいます。そうして、自分で自分を追い詰めていき、つらい思いをしてしまうのです。