東京・練馬区の「パーラー江古田」
パン飲みのパイオニアとして知られるのが、東京・練馬区にある「パーラー江古田」です。2006年の開業以来、自家製パンとサンドイッチで多くのファンを魅了しています。店主でパン職人の原田浩次さんは、2009年ごろからナチュラルワインの魅力に目覚め、パン業界にとどまらず、レストランやビストロのシェフたちとも交流を深めながら、その知識を広げていきます。
「パンとワインを一緒に楽しんでほしい」との思いから、店のメニューにワインを加えたものの、当時はまだナチュラルワインが広く知られておらず、なかなか注文が入らなかったと振り返ります。
それでも試行錯誤を重ね、2011年には2号店「まちのパーラー」をオープン。カフェ営業を中心に“パン飲み”を本格的にスタートさせ、そこからパンとワインを楽しむスタイルがじわじわと広がっていきました。
原田さんは「パンとワインは相性がよく、互いのおいしさを引き立て合う」と話します。たしかに、パンの酸味や香ばしさ、食感は、ワインの果実味や渋み、旨みと溶け合い、口の中で心地よい調和を生み出します。そのマリアージュの幅は、パンの種類によっていっそう豊かになります。
