相方とは夫婦のような関係で
中村 年越しは加藤浩次さんの自宅で過ごされたそうですね。
田村 実は僕、19年12月にギックリ腰を2回やってるんです。足の指の骨折に加えて、ギックリ腰、痔。さらに奥歯を噛み締めすぎて2本折れていたのもわかって。神さまはちゃんと見ているんですね。
ギックリ腰が本当に痛かったんですが、家族ぐるみの付き合いだし大勢が集まる会だから顔を出したんです。ココリコの遠藤(章造)さんやおぎやはぎの矢作(兼)くんもいて、あたたかく接してくれる。けど僕は、ギックリ腰が痛くて座れないからずっと立ったままで。
中村 まるで反省しろと立たされているみたいじゃないですか。
田村 まだ反省が足りなかったんですかね……。その日は、医師から処方されたイチジク浣腸を持って加藤さんちへ。ところがあまりに腰が痛くて脂汗が出てきて、加藤さんに断ってひとりで帰宅して、家でイチジク浣腸して除夜の鐘を聞くという。僕の昨年を象徴していましたね。
中村 散々でしたね。けれど、今年は芸能界復帰もできて活躍も期待されています。今回のことで、改めて淳さんとのコンビ愛が注目されましたけれど、亮さんにとって相方とはどんな存在ですか。
田村 さあ、どうなんでしょうね。相方やったんですけどね、今は社長になってしまったから(笑)。相方は「嫁さん」みたいな感じはあります。僕らは1993年にコンビを結成して、今年で27年。もともとは、サラリーマンを辞めて大阪から上京した僕が雑誌で見つけたインディーズお笑い集団に入り、そこで淳と出会ったのが始まりでした。
原宿の路上ライブから銀座7丁目劇場でデビューして、ずっと一緒にやってきた。だから戦友ともいえるかな。仕事の上で議論することはありましたが、しかしいままで解散しようという話になったことはないんです。それこそ長く続いている夫婦みたいに、根っこで同じ価値観を共有できているんじゃないかと。淳はチャラく思われがちですけど、まっすぐだし、男気がある。頼りになります。
中村 本格復帰後はどんなことをしたいですか。
田村 すぐにレギュラー番組に戻らなくても、レギュラーに戻れるようにちゃんと自分が努力しているところは見せたいです。制作側が判断することがやはり正しいと思っているので、とにかく、それに向けて一所懸命、努力する。それ以降の仕事は、自分のやりたいことよりもまず、深く反省しつつ、かかわってくれた多くのみなさんに感謝を伝えて、ひとつひとつ丁寧にやっていければと思います。
あとは個人的なことですが、もしも仕事面である程度復活できたなら、妻を、大好きな温泉に連れて行ってあげたいですね。僕も謹慎中すごく苦しみましたけど、実はそれ以上に、家族に嫌な思いをさせてしまったと思うんですね。ずっと窮屈な思いをさせていましたし、申し訳ないなと思います。あと、そうだ、下のチビには『コロコロコミック』をまた買ってあげなきゃ。(笑)