職場を観察しよう

近年、PDCA(Plan<計画>Do<実行>Check<評価>Action<改善>)という業務改善の順番に代わって、OODA(Observe<観察>Orient<方向づけ>Decide<決断>Act<行動>)が重視されています。

社会学が得意とするのは、まさにこのObserveであり、あなたもまた、仕事のやり方の違いに気づいた時点で、観察を始めています。他人のやり方を観察しているようで、実は、自分自身を見つめ直している。そうした仕組みに気づいた時、あなたは、社会学を通じて、仕事を受け止め直しています。

それくらいの気楽さで、つまり、内側にいる観察者のつもりで、仕事を半ば突き放してとらえてみるのは、いかがでしょうか。

 

※本稿は、『社会人1年目の社会学』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

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社会人1年目の社会学』(著:鈴木洋仁/クロスメディア・パブリッシング)

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著者は、関西テレビ、ドワンゴ、国際交流基金での12年間の企業勤務経験を持ち、東大で博士号を取得した、異色のキャリアをもつ現役の大学准教授。

現場でのリアルな葛藤と、学問としての社会学の知見を架橋しながら、職場でのモヤモヤを解きほぐしていきます。