朝メシには何を食べるのが1番いいの?

食べ物の栄養素には、昼や夜よりも、朝食べたほうがより体内に吸収されるものがあります。

例えば、トマトに含まれるリコピンという成分も朝とるほうがよく吸収されます。リコピンには動脈硬化の原因になる血管の酸化を防ぐ作用(抗酸化作用)がありますが、朝とったほうがその効果も大いに期待できるというわけです。

『鎌田式 最強のズボラ朝メシ!』(著:鎌田實/エクスナレッジ)

トマトジュースのメーカーの研究によると、健康な成人男女にトマトジュースを朝・昼・夜と飲んでもらい、その後、血液中のリコピン濃度の測定を行ったところ、朝飲んだときの血中濃度が一番高くなることがわかりました。

また脳や血管の若返りによいといわれる魚油(DHAやEPAを含む)も、朝のほうが吸収率が高いことがわかっています。

魚油は脂質代謝を高めて体脂肪の蓄積を抑える働きがあります。朝、魚油をとると血中の中性脂肪が低下し、脂質の合成に関わる遺伝子の働きが抑制されることが農研機構などの研究によって明らかにされています。

山梨県ではまぐろをよく食べるといわれています。もちろん夕メシにもまぐろを食べているのですが、山梨県民は前の日に残ったまぐろの刺身をヅケにして朝食べる習慣があるというのです。

まぐろなどのさかなを朝食べるのは大賛成です。1人暮らしでも比較的簡単にとれるのは朝のさかな缶(さばやいわし)でしょうか。

朝オイルサーディン(いわしの油漬け)もよいですね。朝まぐろにしたいなら、ツナ缶(まぐろやかつおの油漬け、または水煮)でも大丈夫。ツナ缶と野菜サラダをドレッシングであえて食べるのもおすすめです。