体内時計の働きを知ろう

食べる時間帯で栄養素の吸収率に違いがあるのは、体内時計が関わっているからだとされています。

体内時計には、脳の視交叉上核というところにある親時計と、心臓や肝臓や胃、大腸、腎臓など全身のあらゆる臓器にある子時計があります。

鎌田實
<『鎌田式 最強のズボラ朝メシ!』より>

親時計からの情報は、自律神経やホルモン、運動などによって子時計に伝わります。子時計は各臓器にあり、それが働き出すためには朝メシが必要です。

朝メシを抜くと、内臓が十分に働き出さないために、いろいろな病気を起こしやすくなるといわれています。とくに食事は子時計に直接作用するとされているので、朝メシを食べることが重要なのです。

体内時計を動かしている時計遺伝子はいくつか発見されていて、2017年のノーベル生理学・医学賞は時計遺伝子を特定した3人のアメリカ人科学者に与えられています。

この体内時計の働きによって、ぼくたちは朝になると目が覚め、日中は活動的になり、夜になると眠くなるのです。

時間栄養学という学問もあります。体内時計を考慮に入れた栄養学のことで、栄養効果が時間によって変化することなどを取り扱っています。