(写真提供:Photo AC)
「朝起きたばかりなのに疲れている」「会社や学校に行くのが憂鬱」といった体調不良に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。自律神経の名医・順天堂大学医学部の小林弘幸教授いわく、「自律神経を整えれば、自然に体調はよくなっていく」そうで――。そこで、小林教授の著書『毎日の体調がよくなる本 - ちょっとしたことだけど効果的な方法50』から一部引用・再編集し、〈おうちでできる、自律神経を整える健康法〉を当連載にてお届けします。今回のテーマは「自律神経が体調を決める」です。

生命の営みを支える神経

自律神経とは、簡単に言うと、生命活動に欠かせない内臓のはたらきや血液の流れ、呼吸などをコントロールする神経です。

例えば、暑い日に外に出れば、体が反応して、体温を上げないように、血液の量を増やして、体内の高まった熱を血液に移動させて、皮膚の下に運んで外に放出しようとします。

私たちの体はこうして体内の状態を一定に保とうとするのですが(恒常性)、これを私たちが意識せずともできるのは、自律神経がいつもうまくはたらいてくれているからです。

食べ物の消化や吸収、排泄、免疫、代謝、内分泌なども、自律神経なしでははたらきません。