日本人が「乳製品を摂るとお腹を壊す」メカニズム

小腸で分解されなかった乳糖は、大腸まで届きます。大腸まで届いた乳糖は、そこでビフィズス菌のエサとなり、ビフィズス菌を活性させます。そのため、遺伝子レベルで乳糖不耐症傾向にある日本人は、欧米人などと比べて、ビフィズス菌の割合が多い傾向があります。

体質的な弱点を補うために、ビフィズス菌を発達させてきた日本人。つまり、乳製品に頼らずに腸内環境を整える遺伝子が、私たち日本人の体には組み込まれているわけです。

にもかかわらず、ヨーグルトのような乳製品を積極的に食べつづけたら、どうなるでしょうか。すでにバランスの取れていた腸内フローラに、むしろチグハグが生じかねません。特に、乳糖不耐症の症状が強い人であれば、「自分で自分の腸を傷めつけてしまっている」と言っても過言ではないでしょう。

日本人に「乳製品を摂るとお腹を壊す」人が多いのは、まさにそのためなのです。