世界観をつくるのは、ディスプレイだけじゃない
私も参加した2018年クルーズコレクションのポップアップストアでは、山本寛斎氏とのコラボ製品を販売しました。
日本の文化からインスパイアされ、山本寛斎氏がデザインした、歌舞伎や達磨がモチーフの商品がたくさん店頭に並びました。
和や祭りがテーマとなった店内の世界観に合わせて、私たちスタッフもネイルやメイクを施しました。
ブランドの世界観の一部になれている喜びや、ポップアップストアのチームが一丸となって一つのものをつくり上げる感覚を知れた素晴らしい記憶です。
ここで伝えたいのは、あなたが、今いる会社やブランドの一部として存在しているということが、まずはとても重要だということ。
そのうえで、ブランドの方向性によっては、時にその表現を変えてみたり、ブランドの世界観を尊重しながら個性を表現できたら、素晴らしいと思います。
たとえば、普段のブランドのテイストとは違って、シーズンごとにテーマが変わるブランドもありますよね。特別なアーティストとのコラボレーションや、ある国や地域をイメージした商品のラインナップなど。
店内のディスプレイがそのテーマに合わせて大きく表情を変えるのと同じく、販売員の髪型や服装、ネイルまでも、そのテイストに合わせたものにすることで、お客様がブランドの世界観に入り込みやすくなると思うのです。
言葉遣い同様、身だしなみにおいても、まずはやはり「型」を知ったうえで、私たちは「ブランドの世界観を体現する一部でもある」という意識を持つことで、身だしなみの在り方にも反映されるはずです。
※本稿は『「自分」というブランドを売る 元ルイ・ヴィトン トップ販売員が大切にしてきたこと』(大和出版)の一部を再編集したものです。
『「自分」というブランドを売る 元ルイ・ヴィトン トップ販売員が大切にしてきたこと』(著:土井美和/大和出版)
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