「善意で言ったつもりが悪意として受け取られてしまった」「説明を真逆に解釈されてしまった」など、自分の言ったことが誤解され、上手く伝わらなかった経験はありませんか。「誤解を解くこと以上に大切なのは、『相手にどう伝わるか』を事前に考えることではないでしょうか」と語るのは、認知心理学を専門とする、三宮真智子大阪大学・鳴門教育大学名誉教授です。そこで今回は、先生の著書『なぜ、あなたの話し方は誤解されるのか~意図を正しく伝えるためのメタ認知』から一部を抜粋し、自分の意図を正しく伝えるコミュニケーションの方法をご紹介します。
「タイトル詐欺」になぜ何度もだまされるのか――予想・期待による誤解
ネット上で動画を見る時、タイトルに惹かれて、つい見てしまうことはありませんか。
ところが、いくら見ても肝心の話が出て来ない。「きっと最後の方で、いよいよその話になるのだ」と期待して見ているうちに、「ご視聴ありがとうございました」と終わってしまいます。
「えっ、なんか詐欺っぽい…」
そう、これがタイトル詐欺と呼ばれるものです。