オグリキャップは順調に調教されていた
さて、マイルチャンピオンシップ出走が決まったオグリキャップは11月2日に栗東トレセンの瀬戸口廐舎に戻っている。そこから11月19日のマイルチャンピオンシップに向けて調整されていくのだが、なんども書くが、食欲が衰えることもなく元気いっぱいで、順調に調教されていた。調教師の瀬戸口勉も語っている。
「栗東に戻ってからは、まわりに馬がいっぱいいるから、天皇賞のときより、気合い面では良かった」
マイルチャンピオンシップはオグリキャップが1枠1番に、安田記念の勝ち馬で、前哨戦のスワンステークスを完勝したバンブーメモリーが3枠4番に単枠指定となった。騎手は武豊だ。
オグリキャップの単勝は1.3倍。たいするバンブーメモリーは4倍。3番人気のホクトヘリオスが15.9倍と、完全に一騎打ち、というより、オグリキャップが楽勝し、2着もバンブーメモリーで決まり、といったムードだった。オグリキャップ陣営としても、ここはあっさりと勝って、ジャパンカップに向かおうという腹づもりである。
ところが、競馬はそんなに簡単ではなかった。