野宮 それ、ヘアスタイルで感じたことがあるの。40代になると、だんだん髪に艶がなくなったり、細くなっていったりするでしょう? それに抗おうとして、美容院で一生懸命ロングヘアをトリートメントして、ストレートにのばしてた。でもある時、20代に見えるツヤツヤの髪と、その中にある40代の自分の顔のギャップにびっくりしてしまって。
清水 不自然だと逆に老けて見えちゃうかもね。
野宮 それがきっかけで、ロングヘアはやめちゃった。
清水 でも私、グレイヘアにする思い切りはまだつかないなあ。
野宮 70代になったら考えればいいんじゃないかな。髪の色が軽くなると、似合う服や口紅の色は増えるだろうし。でも、グレイヘアって決してラクなスタイルじゃないと思うの。ちゃんとした手入れをしていないと、ただの汚い白髪交じりになっちゃう。
スー グレイヘアになっても、センスを問われるんですね。
清水 ただ、自分のことを客観的に判断できてそうな人には見えるよね。若さへの執着も、ほどよくコントロールできる知的な人というイメージ。とにかく、移行するタイミングだけはちゃんと見極めないと。だって一度やったら、後戻りしづらいから。
スー かつらみたいなものなんですかね。
清水 松明の先にはグレイヘアが待っていたか。まだまだ野宮さんや私も、私たちの前の松明も消えないから、スーさんも歳を取ることを楽しんでみてね!
清水ミチコ
タレント
1960年岐阜県生まれ。モノマネをはじめとするお笑いにとどまらず、女優、司会、エッセイ執筆など幅広く活動。『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』(テレビ東京系)、『ラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)にレギュラー出演。YouTube「清水ミチコのシミチコチャンネル」で撮り下ろしネタを公開。著書に『カニカマ人生論』『まるい三角関係~三者三様おしゃべり三昧』などがある。全国ツアー「清水ミチコアワー ~ひとり祝賀会~」を開催中。詳しくは清水ミチコHP4325.netをチェック!
ジェーン・スー
コラムニスト・作詞家
1973年東京都生まれ。作詞家としての活動に加え、TBSラジオ『ジェーン・スー 相談は踊る』などでパーソナリティーとして活躍中。2015年、『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』で講談社エッセイ賞を受賞。近著に『生きるとか死ぬとか父親とか』『これでもいいのだ』『きれいになりたい気がしてきた』『おつかれ、今日の私。』『OVER THE SUN 公式互助会本』『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』など。
野宮真貴
ミュージシャン、フィトテラピスト
1960年北海道生まれ。ピチカート・ファイヴの3代目ボーカリストとして国内外で活躍。現在はソロでの音楽活動や、ヘルス&ビューティーのプロデューサーとして活動。アルバム『野宮真貴 渋谷系ソングブック』やエッセイ『おしゃれはほどほどでいい』が発売中。還暦となり自身初のモバイルファンクラブ『おしゃれ御殿』をオープンした。詳しくは野宮真貴HPまで