人との付き合い方を工夫しないと、生きにくくなる
【朝田】:キャッチボールと同じで、自分がいい球を投げなくては、向こうからもいい球は返ってきません。相手の立場や気持ちを慮おもんぱかることをしなければ、意味のある会話や良いコミュニケーションは成り立ちませんね。
【山本】:ただ、年寄りになると、いい球を投げるエネルギーがなくなります。他人と話をするのもいいんだけど、まずは一番近くにいる奥さんなり、子どもさんなりが、何に関心を持ち、何を面白いと思っているのか、そこに興味を持たないと、家族の信頼も生まれません。
仕事が忙しくて面白かった頃、家族のちょっとした想いや考えをちゃんと聞く機会があったかどうか。あったとしても、右から左へ聞き流していたんじゃないか。そう自問することも必要でしょう。
じいさんは余計者ですから、若者との付き合い方を工夫して生きることも大切です。工夫しなくては生きにくくなると覚悟をすることです。