2014年にガンを発病した高須クリニック院長・高須克弥先生。全身ガンで闘病中の現在も、「次から次へと出てくる新しい作戦や新しい武器を楽しみにして、ガン治療を楽しんでいる」と前向きに語り、さまざまな治療法を試しています。今回は、そんな高須先生の著書『高須の遺言』から一部を抜粋し、再編集してお届けします。
闘病なう
僕はいま、全身ガンと闘っている。
初めて見つかったのは2014年。人間ドックに行ったら、検査結果は“異常なし”だった。でも、尿検査に血尿の反応がありなんとなく引っかかった。医者の勘が働いて、組織細胞を採取する精密検査をしてもらったらやっぱり、
「ガン細胞が出ました」
と、担当医から告げられた。血尿が出たということは、ガンは尿管系か腎臓か膀胱のどこかだろうと思って調べたら、その全部から見つかったの。というのも、尿管ガンになったら繋がっている臓器もすぐにガンになるのは当たり前。それは、当然のことなんだ。
ウチの家系の多くはガンで死んでいるから、驚かなかった。そもそも、学生の頃の解剖実習では、高齢の方のご遺体のどれにもガンはあった。医療が発展して長生きをすれば、ガンにかかるのは自然なこと。僕は、すぐに尿管と膀胱の半分、そして腎臓の片方を切除することを決めた。