抗ガン剤を直接膀胱に入れてみた
普通、膀胱に抗ガン剤を直接入れることはしない。点滴で入れるのが一般的。標準治療ではないけれど、僕は抗ガン剤を直接膀胱に入れてみた。“標準治療”っていうのは国が認めていてすでに何人かが治験しているものを指すんだけど、この治療は標準治療ではないので、同じ薬を使っていても治療費は10倍以上高い。その甲斐もあってか、効果が表れて一度はガンがすべてなくなったんです。
でも、わずか4ヵ月後に再発した。毎年治療を続けているんだけど、2024年12月に始めた治療ではものすごく副作用が出て、40度近い高熱が出てしまった。これはもう使えない。肝機能もCRP(体内で炎症が起きたり、組織細胞に障害が起こると上昇する数値)もものすごく悪くなって。抗ガン剤も蓄積してさらに副作用が出る。
膀胱ガンは、今まではどこの大学病院も放射線治療があまりできなかった。つまり、抗ガン剤が効かなくなったところで、僕はもう打つ手がなくなったんです。
でも、ないなら新しく考えるしかないよね。
