不安なんてない

この治療は、2ヵ月以上は続けてはいけなくて、ちょうど最近終わったところ。

「今はまだガン細胞に影響は出ていません」

って先生には言われてしまったけど、放射線治療ってあとから効果が出てくるもの。これから良くなってくる可能性はある。そうでなければ、次に何をやるか考えないと。

次に打つ手……今のところは、もうない。

でも、これまでもそうだったから不安なんてない。新しい治療法を見つけたら、まずは自分の身体を使って治験する。効果が出ればいいし、出なくても、医学の発展には寄与できる。今までもやってきたことだから、この先も何も変わらない。

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

※本稿は、『高須の遺言』(講談社)の一部を再編集したものです。

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高須の遺言』(著:高須克弥/講談社)

‘14年にガンを発病してから約11年。

現在、全身ガンで闘病中の高須は、集大成となる作品を綴るために最後の筆を執りました。