女性ホルモンと肝臓の深い関係

女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」は、実は肝臓にも大きな影響を与えています。

エストロゲンには、血中の脂質(中性脂肪・コレステロール)を調整し、肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあります。

ところが、更年期に入るとエストロゲンの分泌が急激に減少します。

すると、脂質代謝がうまくいかなくなり、血中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が増加、余分な脂質が肝臓に蓄積して「脂肪肝」を引き起こすのです。さらに、エストロゲンは抗酸化作用も持っており、肝臓を老化や酸化ストレスから守っています。

ですから、女性ホルモンの減少によって、肝臓の細胞が傷つきやすくなるだけじゃなく、疲れが抜けにくい、顔色がくすむ、寝てもだるい...。

そんなサインが現れたら、実は『肝臓疲労』が始まっている可能性があるのです。

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれています。つまり、自覚症状が出るころには、肝硬変などといった、致命的なダメージが進行している可能性があるのです。