更年期世代が<脂肪肝になりやすい理由>と<サイン>
特に更年期世代が脂肪肝になりやすい理由について、あらためて以下に紹介すると…
(1)筋肉量の減少による代謝低下
筋肉は「脂肪を燃やす工場」。しかし、更年期に入ると女性ホルモンの影響で筋肉量が減少します。筋肉が少ないと、摂取した糖や脂肪をエネルギーに変換しにくくなり、余分な脂肪が肝臓にたまりやすくなります。「最近痩せにくくなった」「昔より冷えやすくなった」という人は要注意です。
(2)食生活の偏りと栄養不足
“健康のために”と摂取するカロリーを極端に減らしたり、油を避けすぎたりしていませんか?実は、こうした誤った制限が続くと、肝臓での代謝に必要な栄養素(ビタミン・ミネラル・たんぱく質)が不足し、かえって脂肪がたまりやすくなることがあります。この誤解が、女性の脂肪肝を増やしている原因のひとつです。「肝臓に脂肪がたまるのは“食べすぎ”だけでなく“足りなすぎ”でも起こる」。このことをしっかりと理解して頂きたいです。
(3)ストレスと睡眠不足
ストレスが続くと、ストレスホルモンの「コルチゾール」が増え、血糖値が上がります。
これが長期間続くと、余った糖が脂肪に変わり肝臓に蓄積。また、睡眠不足も代謝を乱し、肝臓の再生を妨げます。
などがあげられます。
なお“沈黙の臓器”ともよばれる肝臓からの「サイン」は…
・基本的に肝臓の不調は、最初はごくささいな体の変化として現れる
・朝起きたときに疲れが抜けない
・顔色がくすみ、肌が乾燥しやすくなった
・甘いもの・脂っこいものを食べると胃が重い
・健診で中性脂肪・LDLコレステロールが高い
・ALT、γ-GTPが基準値より高い
などになります。こうしたサインを感じたら、早めに医療機関で血液検査や腹部エコーを受けることをおすすめします。