グランプリシリーズ・スケートカナダ(2019年10月25~27日・ケロウナ)に出場した田中刑事。ショートプログラムは5位にとどまったものの、フリーで自己最高点を出して総合3位。同シリーズでは16年以来の表彰台に上った(撮影:田中宣明)
フィギュアスケート男子の魅力を伝える、『婦人公論』の人気連載「氷上に舞う」。2019-20シーズン開始から、注目スケーターたちの素顔を、カメラマン・田中宣明さんの写真と文とともに紹介してきました。現在発売中の『婦人公論』5月12日号で最終回(最終回は羽生結弦選手)を迎えた本連載を、特別にウェブで公開! GWの間、毎日配信します。5日目は「田中刑事選手」です。(撮影・文=田中宣明)

※本記事は、『婦人公論』2019年12月24日・1月4日号に掲載されたものです

人一倍の優しさを持ち、人一倍照れ屋な刑事

僕と同じ名字で、密かに親しみを感じる田中刑事。昨シーズンのエキシビション「ジョジョの奇妙な冒険」は、すばらしかった。スピードやパワーを生かした情熱的な演技。しかし試合になると、存分に力が発揮できない。その姿をずっと歯がゆい思いで見てきた。

人一倍の優しさを持ち、人一倍照れ屋な刑事は、人と競うことが不得手なのかもしれない。その証拠に、ファンのために披露するエキシビションでは、動きや表情が一気に冴えわたる。

最近は(宇野)昌磨の真似をして、リンクでカメラを向けるとわざと目をつむる。お茶目な一面がある彼を、これからも親戚のおじさんになりきって応援しようと思う。(撮影・文=田中宣明)

「氷上に舞う! Special フィギュアスケート日本男子ベストフォトブック2019-2020」田中宣明さん撮影の写真満載のフォトブック