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女性にとって、むくみはそれほど珍しくないため、放置してしまっている人は多いもの。しかし、何も対処しないでいると、見た目だけでなく、体の動きにも影響を及ぼしかねません(構成:野本由起)

自覚症状のない《隠れむくみ》の人も

私は足の専門医として、これまで数千件もの診療を行ってきました。なかでも多くの女性が訴えるのは、《むくみ》の症状です。病院に行くほどではなくても、夕方になると「靴がきつい」「ふくらはぎや足首が腫れぼったい」と感じる方は少なくないでしょう。

2022年の厚生労働省の調査でも、「足のむくみやだるさ」に自覚症状を持つ女性が43.2%もいるという結果が出ました。(※厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」)

そもそも人間の体は、大部分を水分が占めているもの。血液も90%が水分で、血管の中を行き来しながら、細胞に栄養を送ったり、吸収した老廃物を体外に排出したりして体内の水分バランスを保つ働きを担っています。

しかし、長時間座っているなど同じ姿勢が続くと、重力によって血液が体の下のほうに溜まっていき、血流が滞ることに。すると足の静脈に圧力がかかって過剰に水分が排出され、皮下組織に溜まることでむくみが発生します。