大きかった『大奥』の影響
今回の『べらぼう』では、『大奥』の経験が本当に大きかった。
実際、美術・衣装・照明などを含めて『大奥』での蓄積が、『べらぼう』の世界を広げてくれたように思います。
ドラマの原作であるよしながふみさんの『大奥』は、フィクションでありながら、史実をもとに丁寧に人物像をつくられていて、その表現が今回のキャラクター造形にも少なからず影響しています。
特に、治済の人物造形については大いに影響を受けましたね。
「こういう人物の輪郭にしたいよね」「こういった美術にしたい」と語り合う時、どうしても“前に作った世界観”がベースとして活きてくる。
その意味で、近い時期に同じような時代をドラマでやれたことで、多少混乱することがありつつも、プラスの部分は多くありました。