18歳のときに芸能界デビューした倉科カナさん(38)。朝ドラ『ウェルかめ』のヒロインを演じ、その後も順調に活躍の幅を広げてきた。キュートな笑顔が印象的だが、主役から癖のある悪女まで演じ切り、作品に奥行きを持たせる存在だ。1月4日に始まるBS時代劇『浮浪雲』(
NHK BS/BSプレミアム4K 日曜午後6時45分、初回のみ夜7時~全8回)では自由人の夫を支えるしっかり者の妻・かめを演じる。40代に向けて「もがく時期」と話す倉科さんに、揺れる心境や家族への思いを聞いた。(取材・文:婦人公論.jp 油原聡子 撮影:本社・奥西義和)
かめと自分の共通点
『浮浪雲』はホームドラマの要素が強い作品です。夫である雲さん(佐々木蔵之介)がふらふらしているから、お店も夫婦関係もかめが仕切っている。父と母が離婚して、母は女手一つで育ててくれました。
私自身、5人きょうだいの長女なので、家族の中での役割が「家長」のようなところがありました。「家族を支えなくちゃ」という意識が強かったんです。母が妹たちに伝えても伝わらないことを私が代わりに伝えたり、叱ったりする役割。だから、かめさんが、家族の中で商いでも手綱を握って、家族や店のみんなを導いていこうとする気持ちがすごくよくわかる。
(『浮浪雲』/(c)NHK)
私は高校生の頃にはアルバイトを3つ掛け持ちして家計を支えていました。牛丼屋さんとファミリーレストランと懐石料理屋さんです。当時を振り返ると、アルバイトをたくさんやっていても楽しかったし、苦しくはなかった。でも、将来のことを考えようとしても現実的なことばかり考えてしまう。自分の人生の楽しみやときめきが見つけられなくなっていました。
だからこそ、環境を変えてみようと思って、幼いころから興味があった芸能の世界にチャレンジすることにして、オーディションに応募しました。でも、アルバイトで家族を支えていたあの頃の経験があるからこそ、かめさんの気持ちに共感できる部分もあると思っています。