最近はポップス作品を歌うことも増えてきたなかで、改めて認識できた演歌の良さもあります。短い歌詞にギュッと凝縮されたストーリーや、美しい日本語の響きと行間から立ち上る心情。感情をダイレクトに表現するポップスとは異なる味わい深さがある。
音楽は時代のなかでつくられ、時代とともに変わっていきます。自分自身も年を重ねていきながら、音楽の世界で歌い続けるにはどうしたらいいのか、みなさんが音楽から距離をおくことなく、ずっと楽しんでもらえるようにするには何が必要なのか。
それを長年考え続けてきて、今確信しているのは、ジャンルの壁なんかいらないということです。
ジャンルが分かれていることは、決して悪いことじゃありません。越えることで新しいものが生まれるのなら、飛び越えること自体を楽しめばいい。
みなさんに懐かしいと思っていただける曲を歌っていくことも大切だし、聞いたこともないものを示すことも大切。どちらも、今の私のやりたいことなんです。
どこまでいけるかわからないけれど、これからももっと自由に、挑戦し続けたいと思います。
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