写真提供:越乃さん 以下すべて
100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第115回は「ファン心理入門、推し活の感覚」です。

前回「越乃リュウが語る日本のクリスマスに欠かせない定番ソング。毎年パーティーで歌い続ける一曲は…」はこちら

どこか他人事だった「推し活」

「推し活」

それは誰かの存在が人生の原動力になり、会える日を指折り数えて日々を生きること。

残念ながら、これまでの人生を振り返っても、私は人生をかけるほどの存在に出会ったことがありません。

宝塚時代も、その後も、努力、根性、自己責任。

自分で立つことが基本姿勢だった私は、誰かを追いかけた記憶も、誰かを拝み倒すような気持ちも、正直よくわからないまま大人になりました。

そのせいか、「推し活」という言葉を、どこか他人事として眺めてきました。

「応援しています」と言われる立場にいながら、応援する側の心理を本当の意味では理解していなかったのだと思います。

ところが、そんな私が、ほんの一瞬で心を撃ち抜かれる出来事がありました。