自分で自分を教育しなければいけない

鈴木 何事も訓練が必要だと思います。つまり自分で自分を教育しなければいけないということです。教育というのは誰かがしてくれるものと考えてしまいがちですけれど、「不機嫌になるのはあなたの悪いところだ」なんて言ってくれる人はいません。

江原 親なら指摘してくれるかもしれませんが、多くの場合は喧嘩に発展してしまいます。何しろ不機嫌の最中なのですから(笑)。本当は忌憚のない意見を言ってくれる人がいるのはありがたいことなのに、否定されたと受け取って憤ったり、反発心を覚えてしまうのは甘えですよね。

鈴木 でも甘えた結果として困るのは自分です。楽しく暮らすために「不機嫌になる自分を改めよう」という気づきが大切で、何があっても人前で不機嫌な言動をしないと決め、不機嫌になりそうになったら「上機嫌、上機嫌」と心の中でおまじないのように唱えるといいですよ。

江原 根本的に不機嫌を退ける工夫も大切ですよね。先ほども触れましたが、物事を良いほうに捉えれば、不機嫌にならずに済みます。不機嫌の要素が降ってきても、いちいち反応せず、どんどん流していく術を身につければいいのだと思います。

鈴木 対談本でご一緒した樋口恵子さんが「まぁいいか」と思うことにしているとおっしゃるのを聞いて、すっかり意気投合しました。「まぁいいか」はそのときの重たい気持ちをグッと流すための魔法の言葉だと思います。やってみればわかりますけれど、一度流すと決めた感情が戻ってくることはほとんどありません。翌日になったらすっかり忘れているのです。

江原 自分の不機嫌は工夫して退けられるとして……では、目の前に機嫌の悪い人がいた場合は、どうすればいいとお考えですか?

鈴木 放っておけばいいのです。「この人の機嫌が悪いのは自分のせいなのではないか?」なんて考えて思い悩んだりする必要はありません。その人の不機嫌と向き合わなくてはいけないのは、その人です。不機嫌の種をどう片付けるのかは相手の課題です。他人の課題に介入しないこと、そして自分の課題に他者を介入させないこと。これが人間関係の基本なのだと思います。

※本稿は、『最良の人生を生きる法則』(ビジネス社)の一部を再編集したものです。

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最良の人生を生きる法則』(著:江原啓之、鈴木秀子/ビジネス社)

「私は、未来は必ず変えられると信じています」

――江原啓之

「甘んじて受け止める覚悟こそが、明るい未来と直結しているのです」

――鈴木秀子