タエとフミの雪解け

――フミさんとの関係の変化はどのような思いで演じられましたか?

タエは基本的なスタンスとして、自分も母親だと主張するのは司之介さんとフミさんに非常に失礼なことで、トキは松野家に出したと娘だと割り切らなくてはいけないと考えてきました。

ただ、トキは育ての親と産みの親の間でずっとしんどい思いをしてきたでしょうね。今まで育ての親としての立場をはっきりさせたがっていたフミさんが、トキのためにもどちらも親ということでいいんじゃないかと言ってくれたおかげで、タエも一つ解放されたと思います。

これまではトキと一緒に料理をしていても笑みがこぼれてはいけないと自分を律してきたけれども、娘がかわいくてうれしいとか一緒にいて楽しいといった素直な感情まで押し込める必要はなくなりました。フミさんにありがとうと伝えられ、タエとフミの雪解けが見られるシーンになったと思います。

(『ばけばけ』/(c)NHK)