ついに承認へ

<北村医師は1999年、関係省庁の若手官僚や議員と綿密な打ち合わせを重ねた。2月の予算委員会に向け、ピルへの懸念を払拭し、有効性を伝える答弁のシナリオを作成。ついに6月に避妊薬として低用量ピルが承認され9月に発売に至った>

日本だけでなく世界のメディアも、ピルの副作用は大きく報道する。でも副作用に比べたらメリットのほうが大きい。雲泥の差ですよ。ピルの歴史を振り返ると定期的に副作用が取り上げられる。悲しい歴史を持っている薬ですね。

イメージ(写真提供:Photo AC)

日本は、ジェンダーバイアス(性別に基づく偏見や固定観念)の問題もあるかもしれません。勃起不全治療薬のバイアグラは申請から半年で承認されましたし、最近は、同じく勃起不全薬「シアリス」は申請からOTC化(一般販売)までざっと4ヵ月。

ピルの場合は、女性がピルを服用すると性が乱れるとか言われましたが、それを言うなら、男性の勃起不全治療薬のほうが性の乱れを起こす可能性がある。バイアグラが出て半年くらいの頃、バイアグラを使った男性と性交渉をして、腟壁裂傷になった女性を診察しました。そういう例を考えると勃起不全の治療薬こそ、性感染症の問題を議論するべきです。