女性の意識が変化

<厚生労働省の衛生行政報告例(母体保護関係)によると、2002年度(平成14年度)の人工妊娠中絶件数は32万9326件だったが、2024年度(令和6年度)は12万7992件と減少している。人工妊娠中絶実施率(女子人口千対)は2002年度は11.4だったのが、2024年度は5.5だった>

2024年度中絶関連統計+OC・LEP 緊急避妊薬の売上シート数と中絶実施率の年次推移
「2024年度衛生行政報告例(母体保護関係)」などを元に北村邦夫医師作成

ピルとの因果関係はわかりませんが、中絶件数も着実に減っています。日本家族計画協会では、避妊方法についての調査(2つまで選択)を行っていますが、2023年の調査では1位が男性用コンドーム(86.4%)、2位が女性ホルモン剤(16.0%)、3位が腟外射精(13.0%)でした。

前回調査の2016年では女性ホルモン剤は3位で4.2%でしたから、それだけ多くの女性がピルを飲むようになったということです。日本の女性にSRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ=性と生殖に関する健康と権利)の考え方が浸透してきていることを感じます。

お産の保険適用化や経口中絶薬など日本の女性のSRHRは課題が多くあります。僕ももう74歳なので、次の世代に託したいかな。今後、日本の女性のSRHRがどうなっていくのか見守っていきたいと思っています。

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