(写真提供:Photo AC)
2025年11月、俳優のトム・クルーズが初めてアカデミー名誉賞を受賞し、話題となりました。そんなトム・クルーズについて、アカデミー賞ウォッチャーのメラニーさんは、「40年の間、進化し続け、常に新しいハードルに挑戦し克服し続ける彼は、私たちに夢と希望を与えてくれる」と語ります。そこで今回は、メラニーさんの著書『トム・クルーズの真髄 40年間トップに立ち続ける理由』から抜粋し、その魅力に迫ります。

クルーズはつまらない俳優?

90年代、トム・クルーズが好きと明言するのはクールなことではなかった。その最大の理由はここにある。

クルーズはどこまでも謙虚で真面目なのだ。ゆえに面白くない。

一方、80年代に大ブレイクを果たし、世界的スーパースターとなったマドンナは、歌唱力はそこそこだし、出演する映画はみなラジー賞(アメリカの映画賞「ゴールデンラズベリー賞」の通称。毎年、アカデミー賞授賞式の前夜に“最低”の映画を選んで表彰する)候補になるような、成功と同じくらい失敗も目立つ人生だが、得てしてそういう所が面白い。

自分をはみ出し者と認識する彼女は、常に社会の弱者に寄り添い、彼等からの絶大な支持を伸ばしていく。性産業や同性愛といった、社会のタブーを肯定し、自分の力で強く生き抜いていく重要性を主張する彼女は、それまで疎外感を感じていた人々を勇気づけた。彼女には、彼女を疎外する人を受け入れるほどの余裕があり、人々はそこも含めて彼女から目が離せない。生まれついての天才エンターテイナーである。