宝塚の『花より男子』は数週間で終わり、お疲れさま会に呼んでいただいた。パーティも終盤、道明寺役の柚香光さんが大きなケーキを持って現れた。6月は私の誕生日があって、サプライズでみなさんがお祝いしてくれた。
「この人たちのお疲れさま会なのに……私のお祝いをしてくれるなんて……。なんていい方たちなんだろう」と感動した。
実際に生徒さんたちとお会いして話すと、見た目の美しさだけではなくて、所作や言葉遣い、気遣いなどに驚かされた。
それは10代から親元を離れての集団生活のたまものであるだろうし、伝統芸能に携わるプロフェッショナルとして生徒さんを育て上げる、宝塚歌劇団が持つシステムが、一足先に大人として成熟させるのかもしれないなと思った。
その後、メインキャストのみなさんが我が家に集まり、『花より男子』のDVDを一緒に観る会をした。
「こんばんは! おじゃましまーす」と、家に上がられた生徒さんたちを見て、「うーん。やっぱり私んちにいるこの方たち不思議だな。庶民的な部屋の背景がバグってるわ」と思うくらい光を放っていて、キラキラしていた。
※本稿は、『花より漫画』(神尾葉子:著/KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
『花より漫画』(神尾葉子:著/KADOKAWA)
漫画家生活30年以上。少女漫画界のレジェンド・神尾葉子が、はじめて自身の歩みと創作の裏側を《言葉》で語る初のエッセイ集。
『花男』の誕生秘話、主要キャラクターたちへの愛着、メディア化についてなど、初めて明かされるエピソードも紹介。
著者ならではの、あたたかくユーモアに満ちた〈日常のドラマ〉が詰まった一冊。





