知られざる「L型遺伝子」と「S型遺伝子」

このセロトニントランスポーター遺伝子には、二つのタイプがあります。効率よくたくさんのセロトニンを再利用できるL型遺伝子と、残念ながらリサイクル効率が低いS型遺伝子です。

S型遺伝子を持っているとセロトニンが枯渇しやすく、疲れやすい体質になってしまうため、「疲労遺伝子」とも呼ばれています。

『10万人の脳を診てきた脳神経外科医が教える 脳を休めて整える習慣』(著:奥村歩/三笠書房)

私たちはこの遺伝子を両親から一つずつ受け継ぐので、遺伝子の組み合わせは次の三つのどれかになります。

《セロトニントランスポーター遺伝子の種類》
・LL型
・SL型
・SS型

そして、この遺伝子タイプには、人種による大きな違いがあることが明らかになっています。

興味深いことに、セロトニンが不足しやすいS型遺伝子を一つでも持っている人の割合は、私たち日本人では80.25%にも上るのに対し、アメリカ人では44.53%と、約半分にとどまっているのです。

さらに驚くべきは、S型遺伝子を二つ持っているSS型の人の割合は、日本人ではなんと68.2%と非常に高いのに対し、アメリカ人ではたったの18.8%しかいません。つまり、日本人はアメリカ人と比較して、圧倒的にS型遺伝子を多く持つ傾向があるのです。

ちなみに、L型遺伝子を持っている割合が高い人種は、アフリカ人だとする研究結果もあります。